世界一受けたい授業で取り上げられた『友だち幻想(菅野仁)』とは。直木賞作家又吉さんの口コミ・評判は?
10年前に発行された『友だち幻想(菅野仁)』が再評価され、若者に評判となっています。2018年4月14日 世界一受けたい授業でも取り上げられ、芥川賞作家でもある又吉直樹さんがこの本についての口コミレビューをしていました。
友だち付き合いで悩みを抱える小学校・中学校・高校生のお子さんをお持ちのパパママには是非チェックして頂きたい内容でしたのでシェアしたいと思います。
目次
友だち幻想(菅野仁)
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菅野仁 友だち幻想
10年前に書かれたこの本が、人間関係に悩む若者から再評価されています。
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自らも友人関係で悩んでいた又吉さん。こんなデータも取り上げてくれました。
アメリカと日本の高校生に「学校生活で大切だと思う事は?」という質問をしたところ、「親友を作る事が大切」と答えた子供は
アメリカ33.1%
日本44.6%
になったそうです。
出典:国立青少年教育振興機構「高校生の勉強と生活に関する意識調査」2017年
http://www.niye.go.jp/kenkyu_houkoku/contents/detail/i/114/
こちらの「学校生活」というリンクから以下のPDFで同様の質問を確認できました。
http://www.niye.go.jp/kanri/upload/editor/114/File/gakkouseikatu.pdf
『親友をつくること』以外にも
・ 常に新しい知識を取り入れること
・ 将来に備えて、いまはしっかり勉強しておくこと
・ 勉強したものを実際に応用すること
・ 自ら考える力や判断する力を養うこと
・ 自ら進んで勉強すること
・ 先生の指導に従ってしっかり勉強すること
・ 先生を尊敬すること
・ 目指す大学の受験科目を中心に学習すること
・ 得意なものを見つけたり、磨いたりすること
・ 恋愛すること
・ 積極的に部活動に参加すること
・ クラスのリーダーになること
といったデータが公開されていましたので年ごろの子供を持つ方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
また、大学生に「人間関係に疲れていますか?」という質問をしたところ、
疲れている 53.7% となったそうです。(こちらはマイナビ調べ)
おそらくこちらのデータです。
大学生に聞いた、人間関係に疲れるときってある?
https://www.excite.co.jp/News/column_g/20160115/Mycom_freshers__gmd_articles_29728.html
友だちは”怖い存在・脅威”でもある
友だち幻想の著者菅野さんはは、友だちが「ワクワクした気分にさせてくれる存在」であるとともに、怖い存在・脅威であるという事を仰っているそうです。
番組が行った街頭調査では、
・SNSで既読が付いて返信しないと、相手を怒らせるのではないか
・居なくなった友人の悪口を言う人を見て、「自分も居なくなったら悪口を言われるのでは・・・」
といった不安を抱える声が寄せられていました。
又吉さんが特に感銘を受けた部分は
いくら仲のいい友達でも100%理解できる友達なんてありえない 自分以外は全員「他者」
であるという部分だそうです。その部分をみて、又吉さんは「救われた」気持ちになったそうです。
「一年生になったら♪」
という歌があり、希望に溢れた良い歌ではありますが、友達付き合いが苦手なタイプにとってはプレッシャーになるかもしれない。そのような「友だち幻想」からそろそろ開放されるべきではないかという事を仰っていたそうです。
自分の”限界”を学校は教えてくれない
『友だち幻想』の中で、「自分の”限界”を学校は教えてくれない」ということが書かれているそうです。
社会に出てからは自分の限界を知り、相手の要求に100%応えることは無理という事を悟りますが、学校では「あなた達には無限の可能性がある」というメッセージが協調され、限界があることや頑張ってもダメなこともあるという事実はなかなか教えてもらえません。
子供が「100点とったよ!ノーベル賞取れるかもね!」と言ってきたら、「世の中には努力をしている人がたくさんいる。ノーベル賞を取るのは難しいぞ。」と、厳しさを教えてあげることも大切ということでした。
挫折や限界を知らないと、友達関係も自分の思い通りになると勘違いし、つまずいてしまうこともあるんだとか・・・
ただ、この本は子供の持つ無限の可能性を否定しているわけではなく、限界も同時に教えるべきということが書かれており、ここも又吉さんが感銘を受けた部分だそうです。
子供に「学校に苦手な子がいる」と言われたら?気の合わない人と一緒にいる作法
子供に「学校に苦手な子がいる」と言われたらどんなアドバイスをするか?というコーナーがありました。
番組では子役の子供がアドバイスし、正解が出ないとひどいことを言われるという・・・(笑)
菜々緒さんや有田さんもかなりひどいことを言われていましたね^^;
正解は・・・「その子と距離を置いてみたら?」というものでした。無理して気の合わない人と友達になる必要はないということです。
気の合わない人と一緒にいる作法
とはいえ、最低限の挨拶はするなど、親しくする必要はないが敵対視もNGという距離の取り方が紹介されていました。
そもそも、100%受け入れてくれる友達は”幻想”なのです。
冷たい言い方かもしれませんが、「他者は他者」。他人とトラブルを起こさずに折り合いをつけることの学ぶことが、大人になることにつながるということでした。
又吉さんは、こうも語っていました。
大人になると人の良い所も見えてくる。自分と近い感覚の人や、自分と全然違うけど、素敵な人というのも見えてくる。いい距離感が大事
友だち幻想 まとめ
入学・進学・クラス替え・・・
新生活で環境が変わり、これまでと違った友人関係に悩みを抱える子供も多いのではないでしょうか。
以前とりあげたこちらの記事でも、多少乱暴な表現ではありますが似たようなことが語られていました。
「”小中学校の友人”なんてクソみたいなもの」から考える、子供が抱える”悩み”について。
私自身も小学校入学前の子を持つ親として、子供が友人関係に悩む際はこのような”無理をさせない”アドバイスができればなと考えています。
”誰とでも仲良くする” 大人ができないことを、子供に勧めることはできませんよね。
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