戦争、原爆。命の大切さについて 子供にどう伝えていくか。

2017.09.12育児ブログ, しつけ・トレーニング, 学校

8月6日は広島に原爆が投下された日です。9日には長崎に原爆が投下され、15日に終戦を迎えました。

この時期は、メディアでも戦争や原爆について取り上げられる機会が多くなります。子供は3歳になりますが、今後どのように子供にこれらの事を伝えてゆけば良いのか、考えさせられる時期でもあります。

僕が子供の頃に見て、自分の子供にも伝えたいと感じる戦争や核、人の生死を題材にした作品を紹介したいと思います。

祖父を通して見た戦争というもの。

僕の祖父は、片目が見えませんでした。戦争で流れ弾が当たり失ったそうです。

時に厳しく、優しい祖父でした。大工の棟梁で、職人気質で、怒られた記憶も優しくしてもらった記憶もたくさんあります。戦争当時は大陸の方にも行っていたということでした。

幼い頃の自分は戦争というものをよくわかっておらず、よく祖父に話を聞いていたものです。鉄砲や大砲、飛行機、戦車、そのような兵器の存在を、アニメの影響もあってか、どこか「かっこいいもの」とすら思っていた気がします。

小五の頃、亡くなりました。

目を輝かせて戦争の話をせがむ孫に何を感じていたのか。今となっては確かめるすべもありませんが、僕が30を過ぎたころ、人づてに近所の居酒屋で祖父の話を聞きました。

「人を殺した」
「今でも夢に見る」

と、語っていたそうです。

幼い頃に見ていた屈強で頑固な祖父の姿ではなく、人の死に触れたことを長年悔やんでいる祖父の姿がそこにはあったのです。

僕自身は広島や長崎に所縁があるわけではありません。それでも、幼い頃から戦争の歴史には触れてきました。

特に誰かに向けて訴えたい思想などがあるわけではありませんが、幼い頃に様々な作品を通して感じた戦争への畏怖。平和のありがたさ。このようなものを自分の子供たちも感じ、育ってくれることを望みます。

戦争や核、人の生死を題材にした絵本や書籍、映像作品など

30代であれば、以下の作品は一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。今はどのような教育が行われているのかわからないのですが、その辺も含めて是非コメント頂ければと思います。親戚の子供に聞いた所、やっていないということでしたので。子供の頃にこのような作品に触れられないのは悲しいものです。

今思えば、「戦争、死、核」これらに初めて触れた作品達です。初めて見たその時はリアルに想像できるわけもなく、その年齢なりに理解し噛み砕いてきたものですが、その後の死生観や戦争に対する考えを形作るものとなっている気がするのです。(トラウマ含む)

「火垂るの墓」なども、子供のころにみて衝撃を受けた作品ではありますが、こちらはTVでもよく取り上げられるので載せません。

戦争に虚しさ・悲しさを感じた「ちいちゃんのかげおくり」

ちいちゃんのかげおくり
僕の記憶では、小学校の低学年の頃に国語の教科書で読み、「死」というものに初めて触れた作品だと思います。

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ちいちゃんが、戦争でひとりぼっちになり、命を落としてしまう姿が描かれています。

なぜ死んでしまったのかや、ちいちゃんの死に関するリアルな描写があるわけではありません。しかし、空襲の様子や、逃げ惑う人々の姿を子供ながらに感じられる作品だと思います。

学校でこの作品を読んだ後、「ちいちゃんに手紙を書こう」という授業でした。僕を含め数名の子供は、手紙に飛行機や戦車の絵を書き、先生にこう言われたのです。

「戦車や飛行機の絵を書いて、ちいちゃんが喜ぶと思いますか?」

その時、ハッとなるのです。戦車や飛行機は戦争の道具で、恐ろしい「兵器」なんだと。人の痛み。人の悲しみ。これらを改めて考えさせられる機会であったと感じています。

戦争の恐ろしさをよりリアルに感じた「はだしのゲン」

こちらも確か、小学校の低学年の頃だったと思います。夏休みに従兄弟が持っていた「はだしのゲン」のアニメを見ました。その後、小学校でも見ることになりました。

ちいちゃんのかげおくりが「人の死」について初めてしっかりと触れた作品でしたが、こちらは「原爆の恐怖」について初めて知った作品でした。

はだしのゲン アニメ
アニメということもあり、戦争による人の死や原爆の衝撃・恐ろしさをよりリアルに感じられる作品です。

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原作者の中沢啓治さんが、漫画や映画では描ききれない原爆の実情を表現したいという思いから製作されたそうです。(2作品)

  • 原爆の衝撃・音・光
  • 苦しみのたうち回る被爆者
  • 家族の死

子供の心にも大きな衝撃を与える内容です。

漫画原作があるのに、なぜアニメ?と思われる方もいるかもしれませんが、子供に初めて見せるなら絶対にアニメがおすすめです。(アニメもけっこうトラウマレベルですが・・・)

漫画が閉架や閲覧制限されるといった事も一時期耳にしていましたが、確かに漫画原作は凄惨な描写が多く、全年齢が見るには刺激が強すぎるかもしれません。
それらの経緯については、wikipediaにも記載されています。
はだしのゲン Wikipedia

アニメは家族の死を経て、それでも逞しく生きていこうとするゲンの姿で幕を閉じますが、漫画原作にはそれ以降の戦後の混乱をしたたかに生き抜くゲンの姿が描かれているため、中には性的な描写(性暴力や、米軍兵を対象とした娼婦を示唆するキャラ)、暴力的な描写(反社会勢力との闘争や、麻薬、極道に走ってしまう家族の姿)なども多く見られます。

はだしのゲン 漫画
漫画の方は子供に見せるとしても、高校生くらいでも良いと感じます。僕自身は中学校の図書室で初めて読みました。

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戦争・原爆を子供にどう伝えていくか まとめ

戦争について、原爆について、子供にどう伝えていくか。子供が戦争について最終的にどのような考えを持つかは子供次第でもありますが、親としての願いは「平和を愛する人になって欲しい」ということです。

戦争を経験していない世代が、その子供たちにどう戦争を伝えていけばよいのか。難しい問題だと思います。しかし、時の流れと共に忘れても良いものでは決してないと思います。人類の長い歴史からみたら、そう遠くない過去、自分たちの血が近く感じられる時代に、たしかにあった出来事なのです。

子供がもっと大きくなったら、祖父の話や戦争の話、生死について、親子で話し合う機会を設けたいなと思っています。

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