「ダメ!」だけでは子供は変わらない。コーチングのプロが語る、子育ての残念ポイント、教育で大切なポイントとは?
2017年2月25日 NHK総合 助けて!きわめびと「教えるを捨てる!?名コーチの極意!」が放送されていました。
宿題をやって欲しいのにいう事を聞いてくれない!悩みのタネですよね。本人のためと思ってこれダメ!あれダメ!を連発していませんか?
ダメというだけで子供が変わることはない
そのように語ってくれたのは教育コーチングトレーナー小山秀樹さん
子育ての残念ポイントとは?
教育で大切なポイントとは?
プロが伝えるコーチングの極意が非常にためになったのでシェアしたいと思います。
小山さんは高校教師の経歴を持ち、教えることだけの教育に疑問を感じて転職。人材開発の技法の一つであるコーチングを教育に取り入れ、トレーナーとして活動しています。
教える事が教育だと信じ込まれていますが、もともとは発育=あるものを引き出すということだそうです。
教育とは、
教(おしえる=ティーチング)
育(そだてる=コーチング)
今の教育は、教えることに特化している。「学びの器」がないと教えても身につかない と嘆く小山さん。
育によって、学びの器・学びの意欲を作ることが大切だそうです。
目次
子育ての3つの残念ポイント
あなたのご家庭はどうですか?
ママ「子供がいう事を聞いてくれない!」
子供「ママ怒ってばっかり!」
という図式になっていないでしょうか。
自分もハっとしてしまいます。我が家の息子は3歳。危ないことをしたりすると「なんでそんなことするの!」「だめでしょう!」とついつい口を出してしまいます・・・
視聴者のご家庭(子供は8歳)の様子を見て、小山さんが残念なポイントを指摘。
1.集中力を乱す
宿題をやっている途中に別のことを聞いたり・・・
机に向かっている子供の集中を妨げていませんか?
2.ダメな所を探す
机の上の整理を指摘したり・・・姿勢を指摘したり・・・
子供のダメな所を指摘してばかりになっていませんか?
3.決めつける
「いつもあなたは遅くなる」「ちゃんとできない」
そんな決めつけをしていませんか?今日はできるかもしれないと、信じてあげることも大切です。
お母さんが家事をやって近くにいない時の方が、集中して勉強をしている子供の姿がありました。
コーチからママにコーチング 「しゃべる鏡」とは?
小山さんがお宅を訪れ、お母さんに鏡を渡し、気になる所はありますかと聞きます。
ママ「シワとか、お肉が気になります。」
では、この鏡がしゃべる鏡だったらどうでしょう?
鏡「その顎の下の肉、どうするの?シワ増えたね」
そんな風に、毎日鏡に自分のダメな点を指摘されたらどうでしょう?
ハッするママ。自分が毎日子供に対してやっていたこと・・・自分が、子供にとってのしゃべる鏡だったということに気が付くのです。
コーチングのプロが伝える教育で大切なポイント 傾聴と承認
小山さんがママに意識してほしかったことが、傾聴と承認だそうです。
傾聴:声・意見をしっかりと聞くこと
小山さんが視聴者のお宅に訪問し、まずやったことは、ママの悩みにしっかりと耳を傾けること。
「いつしか、子供が帰ってくることにストレスを感じていた」というママ。その悩みに耳を傾け、自分の意見やアドバイスは言いません。
これが傾聴なんですね。
承認:ありのままを認める
「愛情からやっていること」
「今までのやりかたが間違っている ダメな母親だ と思う必要は全くない」
「愛情と、母親としての責任感を感じました」
などなど、相手の良い所や、頑張ったことを、言葉にして伝えていました。
これが承認なんですね。
話を聞くこと2時間。ママはため込んだことを吐き出し、心が軽くなったと語っていました。そして、同じことを子供にしてあげれば良いんだと気が付いたようです。
許すこと。
自分自身の頭を撫で、「よく頑張った」と褒めてあげる。きちんと言葉と仕草で、ダメだった自分を許す行為を実践していました。
子供の為を思って精一杯頑張っているのに、親子関係は悪くなる一方・・・
自分はダメな母親なのではないか・・・
そのように感じていたママですが、そんな自分でも大丈夫だと、自分自身を認めてあげることで前を向くことができると小山さんは語ります。
「許すよ 許すよ」
「こんな自分でよし」
自分自身をなでながら褒め、認めてあげるママ。思わず涙が出てきます。
小山さんも語っていますが、「お母さん」って、世の中で一番褒められていない承認されていない人だと思うんですよね。周りに褒めてくれる人や機会が少なくなりがちなママ。まずは、自分自身を褒め、許してあげましょう。
許すは緩めるが語源ですが、自分の観点・心を緩めることで、心が穏やかになるそうです。
許すトレーニング
自分自身ではなく、様々なものを許すトレーニングが紹介されていました。色々なものを手当たり次第に許す訓練です。
双眼鏡がある・・・許す
本が重なっておいてある・・・許す
電車が混んでいる・・・許す
後ろの人の肘が当たっている・・・許す
日々の生活の中、色々なものを許すことをしてみては如何でしょうか。
ママから子供へのコーチング
最後に、ママが小山さんに教わったコーチングを、今度は子供に対して行います。
追試を受けたと報告する子供(いつもなら怒っていた)を、叱らず耳を傾けます。(傾聴)
追試で合格できてよかったね。と声をかけ、認めてあげます。(承認)
番組冒頭で子供を叱りつけていた人と同じとは思えないソフトな雰囲気のママ。心なしかママと話す子供の声も生き生きとして聞こえました。
その後も宿題になかなか手を付けない子供を見守るママ。やがて、子供は自分で宿題を始めます。
まとめ・感想~コーチングの大前提とは~
穏やかになったママ。子供との会話も楽しそうでした。会話の中の子供の発言に、胸がアツくなります。
「当り前さ、ママのことずっと僕見てるから」
8歳の子供でも、ママのことを見て毎日成長しているんですよね。子供の成長を改めて感じることができたようです。
子供の「足りない所」に目をつむり、「良い所」に目を向ける。お母さんは子供を照らす大きな鏡。今後の子供との接し方の参考になりました。
「名コーチの極意!」
番組のこのタイトルから、子供に物事を教える方法が解説されるのかと思っていました。実際はまったく違いましたね。コーチングのプロが実際に接したのはママ。「ママ」に、「自分との向き合い方」を通して「子供への接し方」を教える番組でした。大変深い内容だったなと思います。
最後に、小山さんが語っていたコーチングの大前提が非常に印象的でした。
人は育とうとする生き物だ
邪魔するものがあるから育たない
邪魔するものがなければ子供たちは必ず成長しようとする
大きくなりたい・・・
強くなりたい・・・
優しくなりたい・・・
知らないことを知りたい・・・
出来ないことが出来るようになりたい・・・
子供は成長意欲の塊なのです。大人が、その意欲を邪魔しないよう、よく見て、耳を傾け、育んでいきたいものですね。

Root-013

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